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2014年06月06日

第65回 京都薪能 1日目

6月1,2日と、恒例の京都薪能に出掛けました。10-226.jpg10-225.jpg

~観阿弥生誕680年・世阿弥生誕650年記念~
と題しての初日の番組は、
観世流能『高砂』
-火入れ式・市長挨拶-
観世流能『松風 -見留- 』
大蔵流狂言『千切木』
金剛流半能『石橋 -和合連獅子- 』
でした。
演目の『松風』に合わせて、着物をコーディネートしてみました。10-238.jpg
12時過ぎに平安神宮に着くと、2番目でした。5時半の開演まで長丁場の待ち時間、真夏日対策に保冷剤も持参しての座り込みです。10-236.jpg
年々、夜の冷え込み対策より、暑さ対策に移行しているようです。ようよう、最前列真ん中あたりに座席を確保すると、お疲れ様でしたという感じで、ほっこりお弁当タイムです。10-234.jpg
今日は、自分で作ってきました。冷酒が染渡ります。10-233.jpg
強烈な西日の中、『高砂』が始まりました。
家の掛け軸も、この日に合わせて、「高砂」を掛けてみました。高砂の掛け軸というと、翁と姥・松に鶴亀の絵柄が定番です。後シテの住吉明神を描いたバージョンは見たことがないですね~。前列に座ると、シテ方が前の方にやってきた時、後ろの大極殿の屋根がシテ方の肩下になり、ダイナミックな感じになるのが好きです。オペラグラスで見ると、住吉明神が大極殿を背に、ドアップで迫ってきて、堪りませんね~。寿命が延びたように感じるすがすがしい演目です。
『松風』
西日も陰り始め、薪の煙の中、舞台は須磨へと移行します。須磨に流された貴公子在原行平と海人の姉妹の恋の物語。源氏物語のモデルの一人といわれる行平が都に帰った後も待ち続けた姉妹は、この世を去った後も魂は須磨にさまよい続け、旅の僧の前に現れます。
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能画名作百選より 「松風 月岡耕漁」

「立ち別れ 因幡の山の峯に生ふる 松とし聞かば 今帰り込ん」行平の謡ったこの歌を引き合いに出し、狂おしく舞います。でもこの歌、須磨を立ち去る時ではなく、因幡に下向する折に謡った歌だけど・・・。まぁ、細かい事はいいか・・・。刻一刻と日差しが変化する中、幽玄の世界、全開です。しかし、姉妹で一人の男を待ち続けるというのも、どんなものなのでしょう?微妙~な演目です。

狂言『千切木』
千五郎さん 七五三さんはじめ、茂山家一門のみなさんです。七五三さん演じる太郎のころころ変わる態度がなんとも可笑しいところです。
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最後は『石橋』
今年は、二夜ともエンディングは『石橋』です。一日目は、金剛流で、親子バージョンの連獅子です。
赤獅子の宙返りが見ものです。紅白の牡丹の作物が出てきますが、いまいち美しさに欠けるのが難点。牡丹好きとしては、もっとあでやかに作ってほしいところです。闇に森田保美氏の笛が響き渡り、獅子の舞が華やかな文殊の浄土の世界でした。

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