2012年05月26日
藤原頼長の桜塚
大河ドラマは、いよいよ保元の乱ですね。藤原頼長が、なかなかはまり役な山本耕史が楽しみです。
崇徳上皇方についた頼長は、その生真面目に完璧であろうとする性格から、かたくなに己が筋を通そうとして、時勢が読めなかったようですね。
源為朝が夜討ちをかけようという案を進言しても、天皇と上皇の戦いに、そんな姑息な手段をとるなど、もってのほかと却下してしまいます。反対に、後白河天皇側から、夜明けに奇襲をかけられて、攻め込まれてしまう結果になってしまうのですから、気の毒な感じではあります。敗走途中で、首に矢を受けた頼長は、重傷を負いながらも奈良まで逃れ、父 忠実に会おうとするも拒まれてしまうのですから、ますます同情してしまいます。
幼い頃より優秀で、父に愛されて育ち、左大臣にまで上り詰めた頼長が、どんな心持ちで、死んでいったのかのかと思うと、痛々しい限りです。
写真は現在、相国寺墓地内にある頼長の桜塚の碑と石塔です。もとは、白河北殿（熊野神社西南あたり）にあったものですが、明治期に絹糸紡績会社の工場拡張のため、この地に移転しています。
藤原定家・足利義政・伊藤若冲の墓が並ぶその隣の一角にあります。石碑に、宇治左府首塚也と書かれています。
塚の上に桜の木が植えられていたことから桜塚といったとも、左府塚がなまって桜塚となったとも言われています。
こんなはずではなかった。どこで、道を誤ったのか？いや、なにも間違ってはいない・・・。そんな彼の声が聞こえてきそうな気がします。
- by zuzu
- at 09:11
comments
桜塚は知らなかったです。
と言うより、相国寺の墓地に入れるのを知らなかったなあ。
たぶん、大光明寺の横から入って行くのですよね。
今度行ってみます。
関係者以外、立ち入り禁止とか書いてあったとは思いますが、以前若冲さんの墓を警備の方に尋ねた時も、丁寧に教えて頂きました。
大光明寺の横を進み、墓地に入って、左に曲がり、さらに左に入ったところに、藤原定家・足利義政・伊藤若冲の墓が並んでいるのが、わかります。その奥の一角にあります。碑をよく読まないと、それとはわからない状態です。
今日、この桜塚を訪れてきました。
おかげさまで、すぐに場所は判りましたよ。
ありがとうございました。
記事にしましたので、ＴＢを贈ります。
休みの間、パソコンを開いていなかったので、遅くなりました。
トラックバックありがとうございます。
テレビでも、桜塚 紹介されていましたね。また一人 個性的な人物がいなくなってしまい、さみしい感じです。