2011年01月19日
第45回 京の冬の旅 -妙心寺 海福院-
今年も「京の冬の旅」非公開特別公開が始まっていますね。
~戦国・姫君と武将たち~という副題がついて、大河ドラマ「江~姫たちの戦国」の放送を記念して、その時代にゆかりのある寺院などが公開されています。
まず、妙心寺の塔頭 海福院を訪れてみました。
元和2(1616)年、福島正則が創建した妙心寺の塔頭寺院で、福島家の菩提寺となっています。「賤ヶ岳(しずがたけ)の戦い」で一番槍として戦功をあげた正則の長~い槍が、掛けられていました。
蘆雁の間には、襖を開けると、点茶や水屋の設備など茶儀の一切が仕込まれた珍しい「押入仕込茶室」なるものがありました。
大徳寺の茶づらと違い、そろばんづらの妙心寺は茶の湯を重んじる慣わしがなかったことから、このような造りが生まれたようです。
戦で死んだ者の血を入れて供養の為に飲み干したという血痕の残った「陣中杯」なる貝殻の杯が展示されていて、ちょっと信長の髑髏杯のシーンをを思い出してしまいました。
住職の留守中に新調されたばかりの唐紙の襖に、狩野探幽が描いたという「猿回し図」が、桐紋の間に消え入りそうに残っていました。
長谷川等伯が大徳寺三玄院の襖に、勝手に四季山水図を描いた話とかぶりますね。年代的には、等伯が先ですね。
福島正則の墓
- by zuzu
- at 14:47
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