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2010年07月16日

謡曲 「胡蝶」と 一条院跡

謡曲 胡蝶
吉野の奥に住む僧が花の都を見物しようと上京し、一条大宮のあたりにやって来ます。そこに由緒ありげな古宮があり、その階段の下に、梅が今を盛りと美しく咲いています。僧が立ち寄って眺めていると、そこへ人気のなさそうな家の中から、一人の女性が現れ声をかけてきます。そして、御殿や梅ノ木について語ってくれます。
僧は喜んで、女の素姓を問いただすと、、実は自分は胡蝶の精だと明かします。そして春夏秋と草木の花から花へと戯れる身ですが、梅の花とは無縁であることが悲しく、御僧におすがりして、法華経の功徳を受けたいといい、荘子が夢で胡蝶になったという故事や、光源氏が童に胡蝶の舞いを舞わせ船遊びをしたことなどを語り、もう一度、僧の夢の中でお会いしましょうといって消えてゆきます。
僧が花の下陰に仮寝をしていると、その夢に胡蝶の精が現れ、法華妙典の功力により梅花とも縁を得たことを喜び、花に飛び交う胡蝶の舞いを見せ、やがて霞に紛れて去ってゆきます。
                  「能楽手帳」より
現在の一条大宮あたりp6611.jpg
古宮らしき跡は望むべくもありませんが、大宮を少し下がった名和児童公園は、源氏物語ゆかりの地 一条院跡であるとの説明書きがありました。p6610.jpg
一条天皇の中宮・彰子(藤原道長の長女)に仕えた紫式部が日記に書いている内裏はこちらであったと書かれています。p6609.jpg

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