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2010年06月08日

平等寺(因幡堂)

下京区烏丸松原上ル東入ル因幡堂町にある因幡堂、正式名は平等寺といいます。
ここは、かつて従四位上中納言橘行平(たちばなのゆきひら)の邸宅でした。p6812.jpg
橘行平が、長徳3年(997年)、因幡国司としての任を終えて京に帰ろうとしていた矢先、重い病にかかってしまいました。ある夜、行平の夢に貴い僧が現れ、「因幡国の賀露津(かろのつ)の浦に貴い浮き木がある。それは仏の国(インド)から衆生を救うために流れついたものである。それを引き上げてみよ」といわれたので、その夢にしたがってみると、それは等身の薬師如来の像でした。p6811.jpg
この薬師像を祀ったところ、行平の病は癒え、京に帰ることができました。行平は薬師像をいずれ京に迎えると約束しましたが、なかなか因幡を訪れる機会がないうちに長い歳月が過ぎました。長保5年(1003年)、行平の屋敷の戸を叩く者がある。戸を開けてみると、それは因幡からはるばる虚空を飛んでやってきた薬師像でした。行平はそぐに高辻烏丸の屋敷に薬師像を祀りました。
これが、こちらの言い伝えとなっています。
祀られている本尊薬師如来像は創建当初のものとされていて、善光寺(長野県)の阿弥陀如来像、清涼寺(京都・嵯峨)の釈迦如来像とともに、日本三如来に数えられています。
p6807.jpgp6806.jpgp6805.jpgp6804.jpg
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こちらでは、昨日のテーマ「六地蔵」のほか、「因幡堂」「鬼瓦」「仏師」「金津(金津地蔵)」といった狂言の曲目の舞台となっています。このため近頃では年に一度、舞台を設営し、これらの狂言を上演されているそうです。p6808.jpg
「鬼瓦」は、こちらの鬼瓦が、地元に残してきた妻の顔に似ていると言って、懐かしむストーリーですが、現在はこのような鬼瓦はありません。p6810.jpg
ペーパーウエイトとして、販売されてはいるようですね。p6809.jpg

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