2010年05月22日
御辰稲荷神社
東山丸太町を東へ、平安神宮の北にある御辰稲荷神社(おたついなりじんじゃ)は、宝永年間、東山天皇の側室・新崇賢門院の創祀です。祭神は、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、猿田彦神(さるたひこのかみ)、天宇受賣神(あめのうずめのかみ)です。
社伝によると、ある夜、新崇賢門院の夢枕に白キツネが立って、「禁裏御所の辰(東南)の方角に森があるから、そこに私をまつっておくれ。夢、夢、疑うことなかれ」と、お告げを残して消えたそうです。この狐が、琴を得意とする風流狐・お辰狐だったそうで、聖護院の森に小祠を建て御辰稲荷と呼ぶようになりました。森を通るとお辰キツネの琴の音がしたといわれています。
江戸時代にはいって、御辰の″辰″は達成の″達″に通じると、願望成就に人々の信仰を集めるようになりました。
「京の風流キツネは、碁の好きな宗旦キツネと、琴の上手な御辰キツネ…」と謡われ、芸事をする人たちが多く参拝したそうで、芸事上達・商売繁盛のご利益があります。
境内には末社として、願をかけ石を授かったという説話から願い事が叶うとされる福石大明神の祠もあります。
真黒の小石を持って参拝すると幸せになれるといわれています。
亀に似た大石を祀る亀石大明神や、「御辰稲荷」の「辰」にかけた辰年生まれの守護神「初辰大明神(はつたつだいみょうじん)も祀られています。
いろいろなお狐さまが、あちこちで活躍していたのですね。
- by zuzu
- at 10:40
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