ZUZU　log

元暦元年２月７日（１１８４年３月２０日）平敦盛が、１７歳で亡くなりました。
一ノ谷の戦いにおいて、源氏側の奇襲を受け、平氏側が劣勢になり、騎馬で海上の船に逃げこもうとしたところを、敵将を探していた熊谷次郎直実に「敵に後ろを見せるとは・・・」と呼び止められ、首を取られた謡曲にもなっている物語です。信長の好んだ歌「人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻の如くなり。一度生を享け滅せぬもののあるべきか」も幸若舞の『敦盛』の一節です。

戦いの無情を感じた熊谷次郎直実は、敦盛の供養のために出家を志して黒谷に至り、鎧を洗い、それを松の枝にかけ、法然上人の門を叩きました。
金戒光明寺の紫雲の庭のこちらの池が、その鎧を洗った池といわれています。
御影堂横の松が鎧かけの松です。もとの松は枯れて、二代目という話ですが。
そして、右手前奥、蓮池の向こうにある勢至堂の前に向かい合って、建てられているのが、二人の供養塔です。
手前側が熊谷次郎直実です。
向かい側が平敦盛の塔です。