2009年05月30日
薪能 「絵馬」
薪能 二つ目の演目は、「絵馬」(半能)です。
これは、観世流の謡の本です。私は謡は習っていませんが、能の鑑賞の際には、あらかじめ、この本を買い求め、一通り読んでから、観ることにしています。面をつけているので、声がこもり、何を言っているのか聞きづらいので、当日はこれをめくりながら観ています。暗くなってくるので、ペンライトも必需品です。
「絵馬」 あらすじ
勅使が伊勢神宮に派遣されて斎宮に到着します。節分の夜、絵馬をかける行事を見ようと待っていると、日照りを占う白い絵馬と雨を占う黒い絵馬を持った老翁と姥がやってきます。
白と黒の馬を掛け争うが、二人は雨も降らし日も照らして、万民のために国土が豊かになるようにと、両方の馬を掛けることにします。そして、自分たちは伊勢の二柱の神であると正体を明かし消え失せます。やがて、夜になり天照大神が、天鈿女命(アメノウズメノミコト)、手力雄命(タヂカラオノミコト)を従えて現れ、舞を舞い、天の岩戸隠れの故事を見せます。
今回は、半能なので、後半の天の岩戸隠れだけになると思います。
岩戸を少し押しあけた大神を、手力雄命が外にお連れ申し、「国土も豊かに月日の光の。のどけき春こそ久しけれ」と終ります。
60回という節目の年の演目らしく、「翁」に続く1番目物として、神さまを主人公とした祭祀色の強い演目が選ばれているのですね。このあと、市長・理事長の挨拶と火入れ式が行なわれ、「杜若」となります。
- by zuzu
- at 09:00
comments