2009年02月23日
妙満寺 安珍清姫の鐘
ここ、妙満寺には、道成寺の鐘が伝わっています。
正平14年(1359)3月11日、道成寺において、安珍清姫の伝説以来、失われていた鐘を再鋳し、鐘供養を営んでいるところへ、1人の白拍子が現れ、舞を舞い、呪力で、鐘を落下させ、蛇身となって日高川へと姿を消した。その後、近隣に災厄が続き、清姫のたたりと恐れた寺は、その鐘を竹林に埋めた。後の秀吉による根来攻めの際、大将であった仙石権兵衛が、この話を聞き、鐘を掘り起こし、京都に持ち帰り妙満寺に納め、寺で供養すると、美しい鐘音が甦った。という話です。
♪花の外には松ばかり 花の外には松ばかり
暮れ染めて鐘や響くらん
鐘に恨みは数々ござる初夜の鐘を撞く時は
諸行無常と響くなり
後夜の鐘を撞く時は是生滅法と響くなり♪
歌舞伎の舞台では、クライマックスで蛇身となった白拍子 花子が、鐘の上で、見得を切るので、そこそこの大きさの鐘をイメージしていましたが、実際は、結構小さな鐘でした。道成寺を演じる芸能関係者はこの鐘に芸能精進を祈りに来られるようです。
境内に出ると一際、眼を引くのは、仏舎利塔です。
インド・ブッタガヤ大塔を型どったものとしては、日本初の仏舎利塔だそうです。
静けさを打ち破って、蛇身登場!
ではなくて、手水舎の龍でした。
小雪舞い散る中、はるか昔の悲恋の物語に想いを馳せた時間でした。
- by zuzu
- at 12:40
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