2008年12月03日
寂光院
12月1日 大原へ、出掛けました。少し遠いので、これまで一度も訪れた事がなかったのですが、ご縁があって、寂光院を案内して頂きました。
火事の折りに焼けて枯れてしまった樹齢千年の姫小松が痛々しく、庭の片隅にありました。
再建された本堂には、新しい地蔵菩薩さまが安置されていて、その鮮やかな色彩にドキッとしてしまいます。古びた彫像ばかり見慣れていると、どうしても戸惑いを隠せませんが、年月を経るとたぶんいい具合にありがたく感じられるにちがいありません。案内いただいたお部屋から御所より移されたという茶室「孤雲」とお庭の佇まいを眺めることができました。
気さくな院主さまのお話を伺ったあと、旧本尊を、見せていただきました。その炭化したお姿には、さすがに、はっとさせられるものがあり、わずかに残ったお顔の陰影に何を語りかけてらっしゃるのかと、見入ってしまいました。
建礼門院大原西陵が、右手階段を上りきったところにあり、眼前の山が、当時、鞍馬を越えてこの寺にたどり着いたという話や、花を摘み帰った建礼門院が、後白河法皇と対面するシーンを思い浮かべさせてくれます。
昨年奉納された姫小松から造られた能面を使い、「大原御幸」がここで演じられたなら、ぜひとも観に来たいと考えてしまいました。
- by zuzu
- at 12:52
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