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2008年04月01日

胡同の理髪師

このところ、レンタルDVDを借りて映画を観ていましたが、久しぶりに映画館に足を運びました。というのも、『胡同(フートン)の理髪師』が、京都シネマで上映されているからです。中国モノは、大きい画面で観ないとその味わいが半減すると思うからです。tin-ojiisan.gif
ストーリーは、北京の胡同で暮らす、93歳の現役理髪師の日常を描いたものです。北京オリンピックに向けて、再開発のため、取り壊しの対象となる町並みの中で、顧客の老人たちの散髪をして、規則正しい暮らしを続けるチンお爺さん。顧客の死、環境変化の波の中、
淡々とした清い生活リズムを繰り返しながら、凛とした姿勢を貫く姿。死への静かな準備。
主人公が、実際に93歳現役理髪師であり、素人俳優であることには、驚きです。確かなレザーさばきと、趣のある風貌には脱帽です。自分が93歳になった頃に、こんな手さばきは到底できないだろうと、思わずわが身に引き当てて考えてしまいました。
お気に入りの中国の書の掛け軸に『日々是好日』を、持っていますが、まさにそんな感じです。こんな風に日常を送りたいものだと思っていますが、現実はほど遠いやもしれません。

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